Abstract: Hasegawa Masako (2009)
フランス国立ギメ東洋美術館図書館所蔵の和古書について
フランス国立ギメ東洋美術館図書館と和古書コレクション:三人の収集家、今泉雄作、ポール・サヴァティエ、アンリ・リヴィエール。 1879年、ギメ博物館は設立者エミール・ギメの出身地であるリヨンでオープンした。さまざまな理由から、パリに移転され、1889年に国立ギメ東洋美術館として再オープンした。 ギメの構想では、「思想の工場」たるべく宗教博物館を設立することであった。そのため図書室は建物の中心、すなわち円形ホールに作られた。1876年に日本での宗教調査で持ち帰った仏教書などが核となる和古書コレクションは、図書館開館以来、収集家たちの寄贈や遺贈で充実してきた。
なかでも、ギメのリヨン時代に仏教書の翻訳などで貢献した今泉雄作の仏教書のコレクション、幕末に横須賀造船所の海軍医官として日本に滞在したP.A.L. Savatier の本草学関係のコレクション、印象主義とジャポニズムのはざまにあって、日本の木版画から強く影響をうけたHenri Rivière の浮世絵版画のコレクションは特筆に価する。
